オルタネーター交換記録|クライスラーイプシロン(画像多め)

イプシロン|オルタネーター交換

次々と入庫予定の中、無理矢理に作業スペースを確保できました。

突然死 & 緊急処置

オルタネーター(発電機)、バッテリーの不調はお気軽にご相談ください。

今回はほんのわずかな前触れで容赦ない突然死を迎えました。タイミング次第ではレッカー車要請の最悪な事態になってます。

クライスラーイプシロンのオルタネーター(発電機)交換記録になります。
希少車(マニアック車)ですが、中身は基本FIAT(フィアット)のターボ車であり、もちろん今回のオルタネーターも各車共通パーツなので比較的容易に手に入れることができました。

DIYの参考になればと思い画像も多めに撮影しましたが、難易度的にDIYには完全不向きな車種であったのでおすすめできません。
どうしても費用を抑えたい方、自分でやりたい方は自己責任にて参考にして頂ければと思います。

  • 純正部品番号/51874105
  • 実動車外しの中古品・10,000円~20,000円
  • リビルト品・社外品・30,000円前後
  • DENSO製・40,000円前後
  • アルファロメオ / ALFA ROMEO
    • ミト(955)
    • ジュリエッタ(940)
  • フィアット / FIAT
    • 500 (312)
    • 500C (312)
    • パンダ(319)
    • 500X (334)
    • グランデプント/プントエヴォ/プント(199)
  • クライスラー/JEEP
    • レネゲード
  • ランチア
    • イプシロン
  • 対象純正品番
    • 51874105
    • 51874104
    • 51929094
    • 51929095

症状

何ら前触れや予兆もなくいきなり発生、1時間程でエンジン始動不可の致命的状況に陥りました。

  1. 走行中に5分~10分間隔でバッテリー警告灯が一瞬点灯↔消灯を数回繰り返す
  2. (1)の症状発生後、そのまま約1時間走行時点であらゆる警告灯が一斉点灯(ABS/エアバッグ/エンジン警告灯等)
  3. 突然のパワステ停止でハンドルが重ステ状態に(ガレージ目の前で救われた)
  4. バッテリー電圧は11.7Vと貧弱数値、エンジンは始動できるが警告灯のオンパレードで危険な気配しかありません
  5. 約2時間放置後の電圧は10.3Vの致命的な数値に。それでも電装系はすべてばっちり起動するがエンジンかからず、かかる気配すらありません。
  6. 診断機を接続するとあらゆるエラーが多発、手に負えない絶望的な状況
  7. 一晩バッテリー充電気に接続。翌朝には電圧12.7V(正常値)になっておりエンジンも無事に始動。慌ててガレージを整理して邪魔にならない & 整備できるエリアに移動

交換準備

この車種のオルタネーターはボンネットを開いても見当たらず、これはエンジン裏に設置されているやや手こずるパターンの気配です。

イプシロン|オルタネーター交換

車検証を手に実働車外しの点検済み中古パーツを速攻で発注(2日後には到着予定)することにしました。
個人出品(オークション/フリマサイト)の実動車外しはリスキーですが、業販向けの一応保証付の実動車外しは比較的安心です。

  • 純正部品番号/51874105
  • 実動車外しの中古品・10,000円~20,000円
  • リビルト品・社外品・30,000円前後
  • DENSO製・40,000円前後

お客様の車ではありませんし、万が一にもオルタネーターが原因ではなかったらその時に調べることにして、まずは直感で行動するのが最速です。

場所の確認

ボンネット内からはかろうじて「ぽい」影が見えるだけ、車両下に潜り込みオイルパンを外すことでようやく丸見えになります。

イプシロン|オルタネーター交換
イプシロン|オルタネーター交換

「さぁこれはどこから外して、どのように車外に取り出す???」
もちろんメーカー修理指示書による正しい整備方法は不明です。極力関係のないパーツ脱着は避け、オルタネーターをピンポイントで狙います。
オルタネーター固定ボルト3本の内の1本はどこからも目視確認できる位置にはありません。隙間に指を入れるとかろうじてボルトっぽい形状に触れることができる程度です。
このボルトに工具を上手くアプローチせることが今回の重要ポイントになりそうです。

取外し

早速オルタネーターの取外しにかかります。ファンベルト脱着もあるので劣化次第ではベルトも変えてしまった方が良いですね。

バッテリーマイナス端子を外す

電装系設定がリセットされてしまいますが、ショートの危険性が多いので迷うことなく外します。

ファンベルト(Vベルト)を外す

この車種は1本ベルトタイプです。

本来はテンショナーを緩めてプーリーからベルトを外した後にテンショナー本体を外したいところですが、差込口が既になめっており回せないので、ダイレクトに本体を外しました。(テンショナー本体を外さないとベルトを取外せない仕様)
ベルト取付をどうするか熟考の必要がありますが結構大変な予感です。

イプシロン|オルタネーター交換
イプシロン|オルタネーター交換

B端子 & コネクターを外す

赤いツメのあるコネクターは上から手を入れて外せました。
端子のナットには工具がまったく入らないので、とりあえずスルーしてオルタネーター本体をずらした後に外すことにしました。

イプシロン|オルタネーター交換

オルタネーター本体の取外し

下2本+上1本の計3本ボルトで固定されており、下2本の取外しは問題ありませんが、上の1本は目視できない奥地に潜んでいます(13mm)
メガネレンチは角度的に問題外、ロングソケットが辛うじて入る程度ですが振り幅はほぼありません。
今回は固着もなく締付けトルクもそこまで高くなかったようで、12角 & ギア数多めのラチェットで奇跡的に少し緩めことができましたので、残りは地道に指でクルクルと外せました。
6角+36枚ギアだとかなり厳しそうです。おすすめは DEEN クイックツイストラチェット 的な振り幅ゼロ仕様のラチェットでしょうか。

イプシロン|オルタネーター交換
イプシロン|オルタネーター交換

狭いスペース内を知恵の輪のように這わせながら車外に取り出します。
出すのは良いが入れれるのか?不安になります。

テンショナーのなめり対策

中古車ですので以前の整備の影響と思いますが、テンショナーがなめっており全く回せず、これではベルトを張ることが不可能です。

加工が必要

テンショナーに、1/4(6.35mm)から3/8(9.5mm)のソケット変換アダプターを固定することにします。まぁパーツ購入した方が簡単に解決できるのですが、1日でも早く走らせたいので挑戦します。
溶接か迷いましたがまずは前々から興味のあった最強接着剤で試してみます。(JBウエルド強力タイプ)

テンション開放時の相当な負荷でどうなるか楽しみでしたが、必要以上の下地処理後に接着し約20時間の完全硬化後は正に石の如くガチガチに密着硬化していました。

イプシロン|オルタネーター交換
イプシロン|オルタネーター交換

ソケットはこのまま車両に残ることになりますが特に影響ありません。使用頻度の低い工具ですが、念のため再購入することにします。

イプシロン|オルタネーター交換

取付け

取外しの逆手順で確実に取り付けていきます。
知恵の輪のように取り出したオルタネーター本体がやはり中々上手に入らずストレスと疲労が蓄積されていきますが、限界到達前になんとか無事に収めることができました。

イプシロン|オルタネーター交換

最終確認

テンショナーのなめりなど予想外のトラブルにも遭遇しましたが、無地に取付け作業まで終えることができました。

オルタネーター電圧測定

テスターにて「14.09V 良好」出ていますので問題ありません。交換前の画像はありませんが「Lo 不良」でした。

イプシロン|オルタネーター交換

  • 16V以上:過剰電圧(電圧制御できていない)
  • 13.5V~14.7V:正常値
  • 13V未満:出力不足

診断機

故障発生時にあらゆる警告灯が表示されてしまい多くのエラー記録が表示されておりましたが、スキャナーにてリセットしてスッキリしました。
HVACエラー(主に空調エアコンシステム)はリセットできませんでした。特段気になる症状はありませんが、後日もう少し詳細な診断をしてみます。

イプシロン|オルタネーター交換
イプシロン|オルタネーター交換

バッテリー充電

バッテリー電圧は修理後短時間のアイドリングで正常値内にまで回復しておりますが、一旦は10V前後まで低下していることと、時間的な余裕もあるのでバッテリー充電器に一晩つないでおきます。
一晩充電後の数値は容量 & 電圧ともに問題なさそうです。

イプシロン|オルタネーター交換
イプシロン|オルタネーター交換

まとめ

オルタネーター交換は車種(位置)によって難易度が大きく異なります。
今回のようにエンジン下にある車の場合は、最低でも安全にジャッキアップできる環境が必要です。
間違っても車載ジャッキで下にもぐるのは命に係わる危険行為なので絶対にやめましょう。

また、見えないボルトを感覚に頼って外す必要もありました。
そのボルトの左右それぞれに似たようなボルトの頭も出ており、間違えて外す可能性もとても高そうです。(まぁ間違えたらオルタネーターが外れないのですぐにわかりますし、戻せばよいだけですが)

  1. 仮に多少のトラブルがあっても最後までやりきる自信
  2. 何かあっても開き直れる気持ち
  3. 不動期間の長期化に耐えられる環境
  4. 「最悪ダメだったら高くなってしまうけど業者に出張してもらえばいいや」の余裕

これらが備わっていればDIYで挑戦するのも良いと思います。
そうでない場合は、この手のオルタネーターには手出ししない方が賢明かもしれません。

当店は日程さえ合えば喜んでお伺いいたしますが、特に中途半端にいじった後始末を嫌がる業者さんは多いですし、それにプラスして出張対応歓迎のお店も中々ありません。(自走できないので出張または積載車やレッカー必須)
特別高価な特殊工具が必須なものではありませんし、やりきる気持ちで挑戦してみて、もし途中で心が折れてしまったらどうぞお気軽にご相談ください。